塗り壁とはどんな壁なのか?

 

住宅の壁には大きく分けてクロス壁と塗り壁の2種類があります。 クロスの中でも一般的に広く普及しているのがビニルクロスと呼ばれるもので多くの住宅に広く使用されています。

一方、塗り壁とはその名の通り、壁に直接モルタル、漆喰などを塗り重ね仕上げた壁の事を指します。 実家の和室が塗り壁だった、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

塗り壁のクオリティは作業する左官屋さんの腕にかかってきますので、左官屋さんが多くいた時代に建てられた家には塗り壁が多く残っているのも頷けますね。

クロス壁と塗り壁のメリット・デメリット

現在の住宅で9割の普及率を誇るクロス壁ですが、その多くはビニールクロスと呼ばれるものを使っています。

クロス壁のメリットやデメリットは?

クロス壁のメリットは、何と言っても飽きたらすぐに変えられるところです。 壁紙を変えると部屋の雰囲気はガラッと変わります。

クロス壁は簡単に張り替える事が出来るうえに柄の種類も豊富にあり、壁紙選びはとても楽しい作業となるでしょう。 値段も安価なものから高価なものまで幅広く揃っています。

デメリットは通気性がなく調湿性もない点です。日本は湿度が高い国なので、クロスは湿気にとても弱く傷みやすいのです。 そして部分的な補修がしづらく、一部が破損していても全体的に張り替えなくてはなりません。

耐久性もあまりなく、多くの住宅で10年~15年で張替えを行っています。 比較的簡単に張り替える事ができるので、わざわざ業者を呼ばずご自分でDIYされる方も多くいらっしゃいます。

塗り壁のメリットやデメリットは?

塗り壁のメリットはなんといってもその独特の雰囲気でしょう。特に温かみのある家の雰囲気にこだわる方は塗り壁を選択されているのではないでしょうか。

塗り壁に使われる材質もいくつかあり、和風はもちろん洋風にも合う塗り壁もあります。塗り壁には他にもたくさんのメリットがあり、まず湿気にはとても強いです。

日本の気候にとても適した壁と言えましょう。 そして最も注目すべきは耐熱性、防火性に非常に優れている点です。クロスと違い、万が一の際にもクロスと違って一気に火が燃え広がることはありません。

防火の点から塗り壁を選ばれる方もいらっしゃいます。 また塗り壁は自然素材の材質を使うので有害物質を出しません。施工時にも解体時にも環境に悪影響を及ぼさないエコな壁ですね。

デメリットはやはり費用の点です。左官屋さんの手作業となるので人件費が高くなります。 選ばれる塗り材にもよりますが、当然一般的なクロス壁と比較すると塗り壁の方が高価になるでしょう。

まとめ

塗り壁とは、自然の素材を生かした地球にも住んでいる人にも優しい壁です。 その温かみあふれる風合いは今でも多くの方に愛されています。

住まいの新築、リフォームを検討されている方は、ぜひ塗り壁も検討されてみてはいかがでしょうか